[再掲]MR87 冬本番に想うこと/「木枯らしの舗道」 天地真理


 ※この週末に、当ブログの「はじめに」の整理整頓、大掃除をしていました。ご存知の方もおられたと思いますが、ホームページソフトにあらぬブログの疑似ホームページ運用なため、「はじめに」で、いつもファンクラブの情報やファンの皆様の熱心な投稿動画を紹介しようとして欲張り放題していた、このつけでございました。・・・実際はそれも楽しいのですが・・・
 ところで、先に掲載したM87は、「天地真理ファンクラブも是非双方向性のコンタクトを指向し、天地真理さんをもっと身近に感じたい!」という、けっこう大切なことを書いたと思いますので、再掲して順番を最新にしてみたいと思います。ではでは・・・

 2017年開けて一月、北日本には本格的な寒気が入り、ここ仙台も冬らしく雪化粧です。山陰は大雪で長時間の通行止めがあったり、皆様、雪道には運転やお散歩で、滑ってお怪我せぬよう、お気を付け下さい。

 さて、明るい歌の多い天地真理さんですが、冬の歌が何個かありますね。
 「真冬のデイト」、「木枯らしの舗道」、「冬物語(カバー)」、「なごり雪(カバー)」、「風花のさよなら」、「虹と雪のバラード(カバー)」の六曲ぐらいでしょうか。
 わたしはちょっと風邪気味ですが、天地真理さんも皆様も、こたつにミカンなど、冬らしく温かくして、お過ごしください。



木枯らしの舗道/天地真理 (1974) デビュー45周年記念 No.4
天地真理 12枚目のシングルA面,1974.12.10リリース
作詩:山上路夫,作曲:森田公一,編曲:穂口雄右


 さて、私事、昨年から、少しですが超ド級大和型戦艦の「戦艦武蔵」(巨大戦艦を作るプロジェクトとは、その運用、操艦とは、そして完成からたった二年余りで撃沈され深海に眠るその経緯)について読み込んでいる私ですが、一方で、上映映画館数が全国的に拡大している「この世界の片隅に」を注目しています。11月の封切から二か月、今月もNHKのTV番組やネットで良くとりあげられています。

  この世界の片隅ボイススタンプ

  2016監督の誕生日のん
  片渕須直監督の誕生日祝い/のん(本名;能年玲奈)オフィシャルブログ17.1.11

  「この世界の片隅に」公式ウェヴサイト

  クローズアップ現代「この世界の片隅に 時代を超える平和への祈り」前編

  同上 後編 NHK地上波 2017/1/12(木)

 私は正月開けに、二回目を観ましたが、子供から大人、おじいちゃんやおばあちゃんにも愛される映画が全国的にヒットする、ブレイクする・・・映画という総合芸術と一人のアイドル・歌手は形が違いますが、1970年代に活躍したあの有名な国民的スーパーアイドル、われらの「天地真理」との類似について考えています。

 ただし、真理さんは戦後25年がたった高度成長期、日本人が戦争をわすれ戦争から復興したと思えた元気な時代のスターでした。一方、この映画は太平洋戦争(大東亜戦争)が平和な市井の日常に忍び寄り、度重なる空襲によって自分も親しい人たちも死傷していく史実を代弁しているわけですが、同時に、われわれの祖父・祖母は、今のわれわれ、若者らとも何もかわらない人たちで、明るく冗談を言い合ったりもして、工夫して食べる、着るなど、楽しく暮らす努力をしていたことを、教えてくれます。

  映画 「この世界の片隅に」 BGM 周作さん&すずさんを弾いてみた - 楽譜付き/Nik Harnoncourtさん

 この映画では頻繁に各地の映画館の舞台挨拶やSNS、既存メディアで顔を見せ、情報発進を続けている監督とのんちゃんです。一方、ご本人とファンクラブ、熱心なファンの努力が実を結びはじめ全盛期の「美しい歌声」が認知されつつある天地真理さんは、名演・名唱のスクリーンコンサート「天地真理オン・ステージ」の上映が始まっています。さらにいま、今までとは違ったファンとのかかわり方を考える時期になっているのではないでしょうか。

  真冬のデイト / 天地真理  gessyさん

 天地真理さん・ファンクラブ事務局とファンの関係は、ある面大きく分けてつぎの三区分が可能かもしれません。

・関係1  天地真理さんを全盛期から熱心に応援している現在のファンクラブ会員で、全盛期のコンサート、ショーに出向き、圧倒的な人気を体感したり、直接握手をされた楽しい想い出一杯のコアなファンの方々。当時購入したレコードや各種の真理ちゃんグッズ、ブロマイド、自分で撮影した生写真、旧ファンクラブの想い出をお持ちの方々。また、レアな歌唱音源やステージ動画をお持ちのつわもの。天地真理さんご本人、ファンクラブ事務局と個人的に深いつながりがりをもち、昨年の45周年記念パーティーでも壇上に上がったりインタビューをうけた有名なファンの方々、当時の親衛隊メンバーなど。

・関係2  天地真理さんの全盛期を当時のメディア(TV、ラジオ、雑誌、新聞)で良く知っていて、好感を持っていた一般大衆的ファンで、最近、新しいネット系メディアで天地真理さんの美しい歌唱を知り、改めてファンとなり、新しいファンクラブに入ったりしたファン。新しいファンクラブの催し物で、はじめて真理さんご本人と対面したり、握手したり。真理さんにとっては個人的に新しい顔ぶれのファン。小生はこの区分に含まれます。
 (※)当時、大人数のイベントやコンサート、ショーでは、個人の顔を覚えきれないですよね。真理さんは、新しいファンクラブではあまりイベントの参加人数は多くない、お互い顔の見える会を希望されているように見えます。昨年10月のデビュー45周年記念パーティーを、真理さんの希望で、ファンクラブ会員限定で100名としたことは、人数的にはずいぶん少なく抑えた印象があります。

・関係3 当時の関係は2と同じでFaceBookの真理さんのお友達5000人に登録した方々を含め、まだファンクラブ入会に至ってない方々、あるいは当時を知らない世代で、ネットでのみ真理さんを知る若い方々。
 天地真理さんの弁、著書ダイエット本「スリムになるってステキなことネ」(1997) では、シングルの販売数は「ひとりじゃないの」110万枚、「ちいさな恋」90万枚、「ふたりの日曜日」100万枚、「若葉のささやき」110万枚・・・。この数字は最大60万台のオリコン公表枚数よりかなり多いわけですが、ソニーミュージックが把握する累積販売数ではないでしょうか。この数字から、当時の天地真理さんのファンは100万人レベルだったことがうかがえます。すなわち、関係1~3を合計したファン数は、一億人の1%、100万人が隠れファンを含めた全ファンの規模であることは間違いないように思われます。

  2017暮れ天地真理さん
  スタジオ撮影が終わって私服でホッとしている天地真理さん
  (撮影日2016.12.17) facebookより

  天地真理 「水色の恋」から「若葉のささやき」 2度目のカムバック後くらい

 上の映画と監督やのんちゃんのファンとの関係から考えると、今や演ずる側とファンは双方向的に情報も感想、感情、感激、激励、感謝を述べ合うフレンドリーな関係が築ける時代となりました。したがって、天地真理さんの公式HP(ウェブサイト)やFaceBookも、現在のような一方向性(真理さんや事務局からファンへ伝言やメッセージやお便りを出す。ファンから真理さんへコメントの書き込みを行う、ブログを運営したり動画サイトへの投稿をおこなう。)から、進化し、双方向的に関係することが望まれているのではないでしょうか。

 それは、毎月のスクリーンコンサートの舞台挨拶やビデオや声の近況報告でしょうか、あるいは公式サイトやF.B.での対話形式の質問コーナーでしょうか・・・。はたまた、真理さんによってじっくり書かれた自叙伝をファンが愛読し、手紙でお便りすることでしょうか・・・いろいろな双方向形式、現状よりもっと真理さんを身近に感じることが出来るやりかたがあるのではないでしょうか。デビュー45周年の今年こそ、いろいろ試みてほしいところです。


MR63 最後のアルバム「童話作家」について


 昨年暮れから天地真理さんの11枚目のアルバム「小さな人生」や筒美京平作品を考察してきましたが、天地真理さんの歌唱を良く知るうえでアルバムは欠かすことが出来ません。

 ここで、真理さんのオリジナルアルバムについて、その題名や収録されたヒット曲および発売日を箇条書きにすると、次のように概観できます。

1971年のアルバム
 1st 水色の恋/涙から明日へ・・・12月21日
1972年のアルバム
 2nd ちいさな恋/ひとりじゃないの・・・6月1日
 3rd 虹をわたって・・・9月21日
 4th 明日へのメロディー/ふたりの日曜日・・・12月21日
1973年のアルバム
 5th 若葉のささやき/さよならだけ残して・・・4月21日
 6th 恋する夏の日/天地真理・・・8月21日
 7th 空いっぱいの幸せ(オリジナル・ポップス&フォーク)・・・12月5日
1974年のアルバム
 8th 恋と海とTシャツと/恋人たちの港・・・6月21日
 9th ライブ「天地真理オン・ステージ」/想い出のセレナーデ・・・12月10日
1975年のアルバム
 10th ミュージカル「君よ知るや南の国」・・・7月1日
 11th 小さな人生/天地真理・・・12月21日
1976年のアルバム
 12th ライブ「私は天地真理」/矢車草・・・6月1日
 13th 童話作家・・・12月21日
(注1)各アルバムの全収録曲は、BL00の目次ページにpdfをリンクしてありますので、ご存じでない方はご参照ください。

 これらオリジナルアルバムの発売日に着目すると、アルバムはシングルの発売やライブ後、1~3か月後に発売されています。クリスマス商戦に参入するためかアルバム13枚中約半数6枚が12月の発売でした。また、コンスタントに1年に2~3枚のアルバム作りをしています。

 さて、これからは、11枚目の「小さな人生」に引き続き、現在、最後のオリジナルアルバムとなっている13枚目の「童話作家」について、真理さんの心境を想像して、少しずつ考えてみたいと思います。

 アルバム「童話作家」について、まずは、天地真理プレミアムボックスの解説はどうでしょう。ちょっと長くなりますが、原文通り引用(『 』)してみましょう。

 『1976年の天地真理は、筒美京平による「矢車草/一杯のレモンティー」、A面の作曲に弾厚作こと加山雄三を起用した「愛の渚/愛がほしい」と、意欲作と呼べるシングルを発表。どちらも作詩を岩谷時子が担当し、本人もスタッフたちも第一線に返り咲こうと懸命だったようである。』
 ・・・これについては、MR59ですでに言及しました。

 『また、この年は久々のドラマ出演もあった。11月スタートのTBS水曜劇場「ふたりでひとり」である。古巣のドラマ枠で劇中歌「夢ほのぼの」を歌ったが、これには久世光彦の采配があったのではないだろうか。この曲はドラマにも出演し音楽も担当した小林亜星が作曲、「海辺まで10マイル」をカップリングにシングル盤としてリリースされた。』
 『そんな久世の愛情が十二分に感じられるのが、全編ニューミュージック風の味付けがなされた本件である。このアルバムには作詩家として久々に久世(小谷夏)が登場し、実に5編もの詩を書き下ろしている。』
 『「出不精のピーターパン」など、タイトルだけでは初期の白雪姫路線を連想してしまうが、実際はメルヘンタッチのものではなく、当時の天地真理の心に寄り添うような叙情的な作品ばかりである。』
 『中でも母との書簡を歌にした「返信」では,往年の久世ドラマのような母娘の絆がしっかりと描かれた。天地真理自身も実の母を思い浮かべて歌ったのだろう、情感たっぷりにしみじみとした歌唱を聴かせている。』
 『また「ひこうき雲」は久世から天地への激励メッセージとも思える、優しさあふれる作品に仕上がった。そんな久世の思いに応えるように、ひたむきに取り組む天地真理がいじらしい。』
 ・・・このアルバム作りには、芸能界デビューを果たした「時間ですよ」のプロデューサーで、かつ真理さん最大のヒット曲となった「ひとりじゃないの」の作詞者である久世光彦さんの大きな働きがあったことがよくわかります。


ひこうき雲/天地真理(1976)/作詩:小谷 夏,作曲:吉川忠英,編曲:船山基紀
モノクロ画像: Face Book版 天地真理 想い出の足音さん
カラー画像: hiroIGA51さん youtube版 天地真理「夢のチャペル」から


 『作曲には、当時、美乃屋セントラル・ステイションのメンバーとして大橋純子をサポートしていた佐藤健とステージでもバックを務めた吉川忠英、そして子門真人の「およげ!たいやきくん」や山口百恵の「パールカラーにゆれて」でナンバー1ヒットを連発していた佐瀬寿一を起用。まさにニューミュージック風の私小説とも言える楽曲がそろい、そこかしこに素顔の天地真理がのぞくような好盤である。』
 ・・・作曲者やアレンジャー、演奏家も一流どころを揃えていたということでしょう。
 そして「ニューミュージック風の私小説とも言える楽曲」、すなわちアルバムのコンセプト、キーワードは「ニューミュージック」、「私小説的ニューミュージック」ということでしょうか。

 『表現力も一段とアップしたように思えるのは、タイトル作の「童話作家」。ひと足先に出たライブ盤「私は天地真理」で歌われていた曲で、本作にはアレンジの異なる2バージョンが収録されているが、それぞれに違う雰囲気を醸し、コンサートで歌い込んできた成果が感じられる。
 ちなみに「童話作家」は、さだまさしがグレープ時代に残したもので、さだの歌は同年11月に発売された初のソロアルバム「帰去来」で聴くことができる。また、南沙織や山口百恵など数多くのアーティストがステージで取り上げたことでも知られ、由紀さおりもレコーディングしている。』
  ・・・童話作家は、真理さんのファンには根強い人気がありますね。ただし、何故、一般大衆には認知度がないのでしょうか。

  天地真理 ☆ 童話作家 [ライブver.]

  童話作家 (1976.4.5 長崎市民会館 グレープ解散ライブ収録)

 そういば、天地真理さんは、同年4月のライブ「私は天地真理」では次の曲も歌われました。
 LPは別ですが、この曲の真理さんの歌唱はファンに人気がありますネ。

  告悔/グレープ

  風うさぎさん 天地真理 『♪告悔』

 『なお、アナログ盤のB面に相当する6曲はシングル3枚の両面を収録、ミニベストとしても楽しめる内容になった。』
 ・・・1976年4月発売の17枚目のシングル「矢車草/一杯のレモンティー」、18枚目「愛の渚/愛がほしい」、19枚目「夢ほのぼの/海辺まで10マイル」のシングル6曲が、順番を変え、夢ほのぼの、矢車草、愛がほしい、海辺まで10マイル、一杯のレモンティー、愛の渚の順に収録されています。ヒットしなかったといっても、17枚目がオリコン50位、18枚目が51位。19枚目は翌1月からの緊急入院と休業があったからでしょうが、目につく資料にはオリコンの順位記載がありません。
 
 『この後、天地真理は「甲状腺機能障害」を理由とし長期休養に入る。休養中、復帰後、そして現在に至るまでベスト盤のリリースは続いているが、オリジナルアルバムとしては本作が最後となった。』
 ・・・この年のシングル曲、そしてアルバム「童話作家」を聴き込むと、誰でもお気に入りの曲が見つかるのではないでしょうか。確かに、デビューした1971年から前年の1975年の愛のアルバムまで連続13曲がオリコン15位以内の華々しい実績の天地真理さんにとって、このような人気の急落は予想だにしていなかったのではないでしょうか。
 しかし、全盛期熱心なファンだった方々も、最近になり、真理さんの歌の良さに改めて目覚めているとお聞きすることがありますが、真理さんの全盛期のレコード売り上げは、真理さんの歌の良さより、きれいで可愛い「国民的スーパーアイドル天地真理」の絶大な人気からの購買意欲の表れだったのではないでしょうか。
 (注2)最近のNHKとか、表現に慎重な放送局ですら、「絶大」とか「絶頂」とかと、真理さんの人気のすさまじさを表現します。まあ、絶大過ぎてライブでは、真理さんの美声が良く聴こえなかったことは、何か真理さんの評価に影響していないのでしょうか?

 天地真理さんは、真理さんのライブもLPもよく聴くこともせず、もっともらしい世俗の評論家に圧倒され、自分の歌が滅茶苦茶評価されていないと思っていたのでしょうか。例えば、次の評論は、世俗の音楽関係者の典型のように見えます(最近の「さくら貝」情報から)。

 アイドル文化の定着~成長していくアイドル、進化していくアイドル~

 この評論は、今に続くアイドル文化の先駆者、当時大人気アイドルだった天地真理さんと浅田美代子さんを、歌手として酷評しています。さらに、彼女らに続いた山口百恵、キャンディーズ、ピンク・レディについて語っていますが、歌手としての評価は下していないようにも見えます。彼はプロデューサーの立場側から、アイドルによる音楽ビジネスに関心があるのでしょう。

 いずれにしろ、これからも考えてみたい、われわれファンにとって重大な事柄です。


MR60 天地真理さん 春に唱歌を歌う

 
 3月上旬の今日は、年度末工期(納期)の多い職業の小生、ちょっとがんばり過ぎて体調を崩しお休みしております。この冬初めてかぜを引き、救いがたい”うましか”ではないことが判明しました(爆笑)。最寄の内科は患者さんがいっぱいで、午後においでくださいとのこと。しからば、ラッキーということで、軽めの記事を書いてみることにしました。

 今回は、あくまでヒットをねらうプロ(職業であれば当然でしょう)の立場より離れて、気楽に唱歌を歌う天地真理さんにふれてみましょう。
 音源の公開は、Sugi4Geruさんです。この方は、天地真理さんのいろいろな放送やライブなど貴重な歌唱、音源を収集されています。その守備範囲はかなり広く、野球で言えば、イチロー選手、昔では阪神のシピン選手(えっ覚えていない?)を彷彿させます。おそらく真理さんの全盛期からの熱烈なファンのみならず、真理さんファンは皆さん大変感謝していると思われます。

 まず、一曲目は「早春賦」です。早春、東北は春が待ち遠しいですが、関東、西日本はもうあったかい日もありますね。真理さんは力を入れず、さらっと歌っています。

  Sugi4Geru氏 天地真理 「早春賦」 1976.1 シャボン玉プレゼント

  早春賦(NHK東京放送児童合唱団)

 二曲目は「さくらさくら」。国歌の次に日本を代表する歌。真理さんは、音楽学校の優等生のように、丁寧に歌います。

  Sugi4Geru氏 「さくらさくら」 天地真理 1975.4.11

  みかんの花


 三曲目は「みかんの花咲く丘」。みかんは白い花を5月につけ、むしろ初夏に咲く感じだそうです。北国育ちはりんごの花は知っていますが、みかんの花、見てみたいなぁ~

 まず、戦中、戦後、少女・童謡歌手として日本国民を勇気づけた本家・川田正子さんの歌唱です。本家はもちろん、うまさも、歴史の重みも感じます。特に「みかんの花咲く丘」は、あの戦争の直後、明るい温かい歌こそ、子供たちを元気づける歌だったんですね。静岡からのラジオ放送が最初だったようです。

  川田正子童謡名曲集51

  川田正子みかんの花咲く丘

  みかんの花咲く丘 川田正子

 不届きものの小生は、川田正子さんのお名前は知らなかったのですが、この歌も、トンガリ帽子も、里の秋も、可愛い魚屋さんも歌われた有名な童謡歌手なのですね。変声期に童謡歌手を引退するとき、NHKが特別番組を放送したほどの国民的少女歌手で、その後、本格的に声楽を学び、少年少女合唱団をつくり童謡文化を育てた偉大な声楽家でした。彼女のお声は、今までどこかで必ず聴いていたはずです。

  四日市童謡愛好会 童謡歌手 川田正子さんの特集

  川田正子 - とうだいもり, 灯台守

 長らくお待たせしましたが、次は高度成長期の歌姫・天地真理様の歌唱です。 

  Sugi4Geru氏  「みかんの花咲く丘」  天地真理 1975.3.31

 真理さんのファルセットの「みかん・・・」、川田さんに優る人はいないわけですが、それでも、すばらしいですね。はじめて、聴いた人は目からウロコが落ちるでしょ!真理さんが、地鳴りを起こす如きそうぞうしい大観衆の面前以外で、きちっと歌うとこんなもんです。エヘン!!(えっ、私じゃないよ、真理さんがおっしゃっています。たぶん・・・)

 皆さん、お気づきですか、今回引用した真理さんの歌唱はいずれも1975年~1976年です。レコード売り上げは下降しても、真理さんの歌声は、まだまだ素晴らしかった。ヒットと歌唱のうまさは、必ずしも一致しません。ただちょっと、1976年1月の早春賦、それこそ風邪か体調不良か、ちょっと元気がないのが気にかかります。

   ミニ自転車の真理さんTM

 さて、天地真理さんを小生が初めて知ったのは、たしか中学二年の学習雑誌(学研)でした。巻頭に近いページに、若々しい天地真理さんが車輪の小さなおしゃれな自転車にまたがって、長い脚を伸ばしたきれいな写真がありました(この時の写真には実はまだ再会していません)。真理さんは輝き、輝いていて、ガーンという衝撃の美しさでした。
 だが、しかし、いなかの中学生、すぐに考えたのは、どう見ても20才頃の女性タレント、きっとそばにカッコいい男優や男性ミュージシャンがいて、いつもデートに誘われているんだろうな。例えば、東京にはジュリーとかカッコいい男がいっぱいいるはず。私は、瞬間的に、この女性は見なかったことにしようと心を閉ざしました。同年代の中三トリオとかまだ親しみやすかった。森昌子はおちゃめで歌が上手かった・・・桜田淳子はクッククックと可愛いらしい・・・、山口百恵は若くして美しさと迫力がありました・・・。

 その後、天地真理というアイドル、彼女の「ひとりじゃないの」をはじめとするオリコン上位のヒット曲を知らない国民は、ほとんどいない状態になりましたが、私が真理さんを強く意識したのは「若葉のささやき」がヒットし、あのファルセットに快さを感じた高校1年生の春だったのです。

 では、何故、今、恥ずかしがり屋の東北人が、超大物のスーパーアイドルの応援をするのか。東日本大震災の復旧関係の仕事で太平洋沿岸の現地を何度も訪れた中で感じたことは、私は亡くなった方々と同じ、死んだも同然じゃないか、ということでした。三陸にひとり住いの母も杜の都の自分も家族も兄弟も、生きていることは偶然じゃないかということでした。過去にとらわれず素直に生きていこう、悔いなく生きて死のう。亡くなった、いまだに行方不明者もふくめ約2万の尊い命には、尊い夢や未来、楽しい日常があったはずだから・・・、そう思ったからなのでした。
 
   ひーさん散歩道からネガスキャナーMA

  この真理さんは、ポスターをカメラで撮影した過去のネガから起こしたものだそうです。
  ひーさんの散歩道(宮城県内の方のブログ)より

   MA201306CV

 真理さんと自転車のキーワードで検索して見つけた画像です。詳細は不明です。真理さんには多くのポートレートがあります。私たちは、何を基準に真理さんを認識しているのでしょう。

  CBRSZ.さん 花嫁の友だち♪ 天地真理 (1974.6)

 どの写真も恐るべし、やさしく美しき天地真理です。得てしまったビックネームと芸能界の厳しさに苦しみ、白雪姫を死守することがかなわなかった真理さんですが、今やファンの多くは大人、すねに傷持つ大人です。天地真理さんの残した数多の良きもの、今の真理さんと娘さんのやさしさと明るさを大切に、45周年、皆でがんばっていきましょう。
 
 天地真理様は、最近のFaceBookでプラネタリウムを初めて見て、星座を覚えたりし、楽しかったと報告されました。しかし、ファンは皆、想います。真理さん、あなたご自身が、夜空に輝く星なのです。その星は、戦中・戦後に活躍した川田正子さんや美空ひばりさんとは異なりますが、高度成長期に育った日本人にとって今でも巨大で、あの時代の象徴でした。だから、大手新聞社でさえ「あの時代、アイドルといえばこの人でした」と、大観衆の前で歌う真理さんの写真を解説するのです。

 ファンクラブ主催の45周年記念祭は、真理さんの御希望で、ファンクラブ限定の会になる模様です。真理さんとしては、心ない一般大衆からの視線や言動、大衆週刊誌の記事などは確かに気になるところでしょう。われわれファンは、一人の役割は小さいですが、毎日、真理さんからいただいている恵みの雨に感謝して、最高の賞賛と温かき感謝の心で、彼女の労に報いる会にしたいものです。


MW11 癒しの歌声/天地真理 No.16~20

 
16.春の風が吹いたら・・・・・ライブ(私は天地真理)
 ライブアルバム「私は天地真理」(1976.6.1リリース)の第4曲
 オリジナル/歌:吉田拓郎(1973年)
 作詩・作曲:伊庭啓子、編曲:竜崎孝路
 「ひとりで空を見ていたら やさしい風に包まれた/春の野原の菜の花を あなたにつんであげたいの」と始まる歌。天地真理がさわやかな春空の下、自然に口に出しそうな明るい言葉である。
 「明るい朝の光より 夕焼け雲の色が好き/空行く鳥に身をかえて 夕焼け追って行きたいの」とは、彼女の本心ではないかとも思われるほど、たいそう楽しく伸びやかに歌っている。
 寒い冬が(生きることが)つらい時、苦しい時、この曲を聴くと春を待つ心がよみがえり、元気になれる。

  藪野桃太郎さん 春の風が吹いたら/天地真理ライブ♪


  歌う真理さんPB180018-200

 17.若葉のささやき
 1973年(昭和48年)日本レコード大賞編曲賞を受賞した作品。
 作詩:山上路夫、作曲:森田公一、編曲:竜崎孝路。天地真理6枚目のシングルで、1973年(昭和48年)3月21日リリース。シングルの売り上げでオリコン一位となった五曲のうちの一曲。
 「若葉が町に急に萌え出した/ある日私が 知らないうちに」で始まる。脳内の血液がα波でサラサラになるような快感を伴う旋律とファルセット。
 「愛はよろこび それとも涙/いつか私もわかるでしょう。」、「若葉が風と ささやく町を/愛を心に私はゆくの」と、恋も失恋も、どちらも糧に、私は青春のまっただ中です!と歌う希望に満ち溢れた若々しさいっぱいの珠玉の一曲。
 どんな雪深い土地にも、目を覆うような痛手を受けた太平洋沿岸の谷間にも、緑が豊かに光り、爽やかな風が吹く、春が必ず来る。若者にも年配者にも、「生」の歓び、元気を呼び起こす。天地真理のいくつもある癒しの名曲の中、傑作の名曲である。

   takebayashi.さん 若葉のささやき/天地真理 mpg

   poko955さん 若葉のささやき/天地真理 (1973)

 18.愛を呼ぶ春
 アルバム「空いっぱいのしあわせ/オリジナル・ポップス&フォーク」(1973年12月5日リリース)の第4曲から。作詩・作曲は、同アルバムのファルセットが空に突き抜けるような名曲「銀座ひとりぼっち」と同じく、なかにし礼と鈴木邦彦のコンビ。
 アイドル・天地真理と対極にある「熱唱する歌手・天地真理」の代表的作品。言葉のはしにいつもの優しさを秘めつつも、全体に元気はつらつとさせるエネルギー満載の一曲。「若い命」をブイブイ唄う真理ちゃんがここにいる。

 19.ひとりじゃないの(Mプロジェクト)
 Mプロジェクトによる東日本大震災復興支援ソング。2011年よりiTunesで配信中。
参加歌手は、石川ひとみ、伊藤蘭、太田裕美、大島花子、桑江知子、サエラ、ザ・リリーズ、ラヴァーズソウル、広谷順子、中尾ミエ、松本明子、michiko、山下久美子(順不同)。
 天地真理を知る歌手が中心となって、現在、かつてのファルセットで歌唱が困難な天地真理は参加していないが、心の温かな女性歌手が心を合わせて唄っている。曲の途中、中尾ミエの伸びやかな声が傑出し、伊藤蘭(元キャンディーズ)が歌詞を朗読する。
 Mプロジェクトは被災地復興支援としてさらに、2013年4月17日、ニューアルバム「みんなの声(うた)~若いってすばらしい」を発売。16曲中のエンディング曲は、先に発売した上記の「ひとりじゃないの」となっている。ちなみに「若いってすばらしい」は、天地真理の作詩でおなじみの安井かずみが1966年にヒットさせた代表曲名。

   Mプロジェクト公式サイトはこちらから

 20.子守唄 母の愛・・・演奏:天地真理クラシック・ユニット 3:44
 天地真理が作曲したクラシックの小品。編曲は有木竜郎。2012年10月1日から2014年12月27日までFM軽井沢で毎週土曜日、夕方5時45分から6時まで放送された天地真理ミュージック・コレクションのエンディング曲。
 渡辺音楽出版(株)の全面的協力の下、天地真理ファンクラブ(代表:実娘・青木真保)が制作した器楽演奏集「AMACHI MARI ORIGINAL MUSIC COLLECTION」(2012年7月1日発売)に収められた5曲のうちの第1曲。
 今もピアノを奏でる天地真理がピアノで作曲したと思われるが、ピアノとクラシック・オーケストレーションによって、大地や海原のごとく大きな母の愛に感謝する一曲。英才の音楽教育を含め、わが娘に愛情をふり注いだといわれる亡き母(注1)を想う熱く厳かな名曲である。
  天地真理は、1983年2月、現時点で最後のシングル「私が雪だった日」を発売して以降、芸能界の荒波にもまれ紆余曲折の人生を送るも、わが子・青木真保を育て上げた。その後、くしくも東日本大震災直後の2011年4月、自身のファンクラブが再結成した。たしかに、音楽家・天地真理が存在することを感じさせる秀作。

 (注1)青木真保さんのツイッターによると、祖母様の御命日は1月12日とのこと。合掌。

(おわり)

MW10 癒しの歌声/天地真理 No.12~15


12.小さな日記
 1960年代にカレッジ・フォークグループとして人気を博したフォー・セインツ、1968年(昭和43年)のヒット曲。作詩:原田晴子、作曲:落合和穂、編曲:宮川 泰。
 天地真理は、自身8枚目のアルバム「恋と海とTシャツと/恋人たちの港」(1974.6.21)の11番目の曲として歌っている。
 「小さな日記につづられた 小さな過去のことでした/忘れたはずの恋でした/山に初雪ふるころに 帰らぬ人になった彼・・・」と恋人への別れを切々と悲しむ有名な曲。
 なぜか、1964年(昭和39年)の実録を基にしたヒットドラマ「愛と死をみつめて」(歌:青山和子)が想い浮かぶのは時代的な空気が似ているからか。
 このアルバムを発売した時期、絶頂の人気を誇っていた天地真理。しかし、彼女はこの詩の世界に没入し、悲しく切ない旋律を、やさしく丁寧に、かつ白い雪をかぶった山脈が遠くにくっきり見えるような透明感いっぱいに歌っている。


   天地真理PB04-1-200


13.冬物語
 作詩:阿久悠、作曲:坂田晃一、編曲:森岡賢一郎
 天地真理5枚目のアルバム「若葉のささやき/さよならだけ残して」(1973.4.21リリース)の3番目の曲。
 フォー・クローバースが歌った日本テレビのドラマ「冬物語」(放送1972.11~1973.4)の主題歌。夫に先立たれた未亡人(朝丘ルリ子)と男性(原田芳雄)との恋愛物語。
 「こがらしは寒く 乗りかえ駅に 行方知らぬ 旅がつづく」で始まる悲しい歌詞。「立ちどまる女(ひと)は巡礼のよう」という印象的な言葉が散らばる。最後の「春は近い 春は近い 足音が近い」が良き訪れを期待させる。
 原曲に劣らず、若き天地真理は丁寧なファルセットで、淡々と張りつめた冬の空気、春を待つ男女の恋する心情を綴っている。

   KANBA.2さん 天地真理/冬物語 歌詞付

14.家に帰ろう
 作詩:千家和也、作曲・編曲:宮川 泰。
 天地真理4枚目のアルバム「明日へのメロディー」(1972.12.21)の10番目の曲。
 このアルバムは全曲オリジナルで、ヒット曲「ふたりの日曜日」や名曲「夏を忘れた海」、「オレンジ色の旅」などから構成された。アルバムのタイトル「明日へのメロディー」とは、第2曲の「思いでの足音」の詩の一節で、夢と希望をもった彼女らしいタイトルである。
 「お家へ帰ろうかな 夕焼けの中・・・」で始まるこの曲は、彼との楽しいデートは、気付くともう夕暮れ。「笑ってさよならするつもりなのに あなたにだけは 私のさびしさを見つけられるの」と、微妙な女心、夕暮れの寂しさを歌っている。
 「あなたは右の道 私は左/離ればなれ ここは曲がり角」と、何気ない歌詞をのびやかなファルセットで歌う。そして、「ちょっぴり悲しい ひとときだけれど/あなたにだけは叶えてほしい 私のわがままを」と願う。
 彼女によって恋人たちの夕暮れ時はまるでドラマのように映し出される。愛をもとめる上品な女性の心の機微を丁寧にやさしく歌っている。天地真理ワールドを表わす隠れた名曲と感じられる。 
 
15.涙は明日に(作詩:北山修,作曲:杉田二郎)
 フォークの人気作者、北山修と杉田二郎の作品。オリジナルは、「戦争を知らない子供たち」のヒットで知られるジローズ(杉田二郎と森下次郎)が歌った。
 仮想CDに収めた歌唱は、天地真理ファーストアルバムの第4曲で、編曲は青木 望。
 きのう花束をつんでいたあの人も故郷を捨て、きのう泣いていたあの子も母親になって子守歌を歌う。・・・時計の針は戻せない、(あの頃は)帰ってはこない・・・。天地真理が、しゃくりあげるように歌う「だけど君が泣くウ!のは今じゃない 涙は明日に 明日に・・」は、ジローズの歌い方をさらに強調した独特な歌唱法で、曲に若々しい勢いをつける見事なもの。滝を上る鯉のようでもある。
 編曲も冒頭の衝撃的なピアノの響きと、船が波しぶきをあげて進むようなトランペットやパーカッションの躍動的なリズムが、生き生きとした青春の「生」を、前向きな未来を表現していると思われる。

プロフィール

hatogairu kouen

Author:hatogairu kouen
明るき癒しの歌声、天性のファルセットを紹介し、悩める日本人を応援します。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
ようこそ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR