MR58 LP「小さな人生」の筒美京平作品/シングル曲


 昨年、年末から聴込み考察してきたLP「小さな人生」ですが、残すところ2枚のシングル曲となりました。すなわち、次の4曲です。

・LP「小さな人生」の第6曲「さよならこんにちは」と第8曲「明日また」(いずれも山口洋子・安井かずみ作詩、筒美京平作・編曲)・・・15枚目のシングルのA,B面で、1975年9月1日発売。

・同LPの第7曲「夕陽のスケッチ」(宮中雲子作詩/筒美京平作曲/萩田光雄編曲)と第12曲「小さな人生」(安井かずみ作詩/筒美京平作曲/萩田光雄編曲)・・・16枚目のシングルのA,B面で、1975年12月5日発売。

  LP小さな人生ジャケット

第6曲「さよならこんにちは」
 曲名の「さよなら さよなら こんにちは」が軽快な旋律で歌われる楽しい曲です。真理さんは公式HP(ウェブサイト)のファン限定のインタビューで、「しばらく低迷していた私ですが、この曲を作ってくださり、感謝しています。」と語っています。
 明るい曲で、公開されている動画では、今も知られる歌手の方々が真理さんのバックでリズムにのって軽く体をスィングさせていた音楽番組を見ることがあります。この曲はオリコン最高位36位でした。

  さよならこんにちはジャケット初公開

   Sugi4Geruさん 天地真理「さよならこんにちわ」1975.8.26 歌のグランプリ

第8曲「明日また」
 天地真理さんの歌では、もっとも可愛く色っぽい歌詞が並び、ちょっと恥ずかしくなる曲です。
 「行きませんかと 誘われたの」、「さりげなく私 断ったのよ」で始まります。
 そしてすぐ「とてもふしぎね 彼の前じゃ 素直になれない」とぶりっこします。
 とくに2番の「夢の中では とうに私 くちづけもしたし あなたのものよ」は、かつて山上路夫氏が作詩に制限が多かったと話されたことが、嘘のような艶っぽさ。
 私は個人的に大好きな歌ですネ。真理さん、冗談じゃないです、家内や家族には隠れて、ヘッドフォンでこっそり聴き、ニンマリする・・・男っていくつになってもバカですね。

   エヴァ氏 天地真理 ☆ 明日また

第7曲「夕陽のスケッチ」
 雄大な真っ赤な夕陽を連想させます。演歌調の伴奏なので、真理さんは演歌にチャレンジしたと言えるかも知れません。

   夕陽のスケッチ初公開

   Mari Ageinさん 天地真理 夕陽のスケッチ 1975

第12曲(とり)「小さな人生」
 何回か私のブログで取り上げていますが、若きカップルの今とこれからの人生を応援する歌です。
 特に出だしの「西日がさしこむ窓/低くかけたラジオの歌に/振り向く二人がここにいます」と天地真理さんのファルセットは明るく伸びやかです。

 このようにLP「小さな人生」は、何度も繰り返し聴いてみると、1975年(昭和50年)、冠TV番組の「真理ちゃんシリーズ」の収録を二月に終え、一か月のヨーロッパ休暇旅行、帰国後、春から初夏にかけて約一か月、主演ミュージカルを演じ、夏には大阪・梅田コマでのワンマンショー、秋には各地で民音コンサートを行い、この間、いつものような幾枚かのシングルリリースと歌番組出演、またアイドルとしての多忙な仕事をこなし続けた真理さんの一年の総決算のようなアルバムであることが分かります。

 1975年も、珠玉の歌を唄い続けた天地真理さん。子供に大人気の優しく明るいお姉さんから、大人の歌を歌う歌手に大きく方向転換を図った真理さんでしたが、大衆はこのイメチェンについていけたのでしょうか。レコードセールスの急激な落ち込みは、真理さんの歌への評価が落ちたのではなく、普通の大衆、視聴者はこの大きなイメージチェンジに追従できなかった、ただそれだけだったのではないか。この年、根拠のないマスコミのゴシップ記事が嵐のように襲ったとされますが、これは作為的な営業妨害の一種だったのではないか。今話題のベッキーさんへの過度な芸能界、マスコミの非難も、圧倒的な人気者に対するもので、よくあることなのでしょうか。

 いずれにしても、天地真理さんの歌唱は、さらに磨きをかけた1975年から1976年でした。1977年からの長期休業後、遠に過ぎたことではありますが、真理さんは、むしろこの頃の秀出た曲群のセルフカバーを行い、歌手・天地真理の実力を知らしめる機会とする方がよかったのではないか、と考えてしまう私です。

 さて、セルフカバーといえば、最近は森高千里さんが、若き日に歌った曲を200曲、ご自身で再度歌い、YouTubeで発表しています。ご存知の方もいらっしゃると思いますが、彼女は40代でしょうか、TVの歌番組の司会でも活躍中で、精力的です。
 次のセルフカバーは、かつて1989年、南沙織さんの「17才」をリメイクしシングルとして発売して評判になったことがあり、23年後の2012年公開収録したものとのことです。
 天地真理さんもセルフカバー出来たらいいのになぁ~。

  

 今や俳優・江口洋介氏の細君となり、一男一女の母であり、ドラマーでもある森高千里さん。若い時は、お人形さんのようなステージ・ミニスカートで、非実力派宣言をしたり、「私がおばさんになっても」でヒットを飛ばしたり、ちょっと変わったヤンキー少女のイメージがありましたが、自ら作詞した「渡良瀬橋」で、独自の歌の世界を確立した感があります。「水色の恋」から「想い出のセレナーデ」まで、天地真理ワールドは、真理さんご自身にしか歌えないのと同じです。

 森高さんは夕陽のきれいな渡良瀬橋で、あなたを想う爽やかな恋を歌いました。
 また、次の「雨」(作詞:森高千里、作曲:松浦誠二、編曲:斉藤英夫)もいい歌です。
 
  森高千里 『雨』 【セルフカヴァー】

 森高さんの歌の多くは自身の作詩。作詩家による歌がすべての天地真理さんは、「想い出のセレナーデ」以降、静かな歌は恋の終わりを唄う歌が多かった。森高さんの歌のように落ち着いて聴いて居れる曲はあったかなぁ? 真理さんの歌は何故か少し不安げな気がします。真理さんの本当の心情を歌った歌はいくつあったのでしょうか?

  森高千里 『夏の日』 【セルフカヴァー】


MR57  安井かずみ作詩と筒美京平作品(LP「小さな人生」)


 LP「小さな人生」の第5曲「ある恋の感想」と第11曲「明日への愛」は安井かずみ作詩、筒美京平作曲の作品です。

第5曲「ある恋の感想」(編曲:穂口雄右)
 偶然一年前の恋人と再会し、お茶に誘う。他人じゃない気安さで腕を組む。「そんなに見つめないで、髪の毛長くしたの」。新しい恋をしている、楽しい女心。二度とは会わない気持ちだったのに、「やっぱりあなたのことを愛してよかったんだ」と今はそう思えて、「とてもいい感じです」と歌います。

 「ぐううぜんん」の歌い出しも、全体に軽やかで明るい歌い方も見事です。ちょっと、小生のような無粋な男には分かりかねる女心。安井かずみさんや20代半ばの天地真理さんの恋人は、ミュージシャンとか素敵な方が多いんだろうな、やっぱりなぁ~と思ちゃう歌です(笑い)。

   ある恋の感想

   Mari Ageinさん/天地真理 ある恋の感想  再UP

 それにしても、Mari AgeinさんのY.T.作品は構成が見事ですね。真理さんの活躍、そして歌を熟知していらっしゃり、「とてもいい感じ~でぇ~すぅ~」。

第11曲「明日への愛」(編曲:萩田光雄)

 「わたしから愛をとったら何にも残らないでしょう」
真理さんは、愛情込めて「あなたから送られる倖せ(しわあせ)抱きしめて」明日を生きます、と唄います。
 「ふたりなら、例え空が曇っていても、歌があるでしょう」
 「心細い若いふたりでも、特別なめぐり逢い」
 「この愛を大切に明日へ続けたいわたしです」

  ヒロ氏 天地真理/永久の愛 「明日への愛」 Mari Amachi asue-no ai

 ドラムがゆっくりとしたリズムを刻み、真理さんは遠くに届くように伸びやかに歌います。
 20代半ばの恋する女性、まだ若い二人だけれど、明日を信じて一緒に生きて行きましょうという歌。・・・そういえば、小生も同い年の妻と結婚したのは20代半ばでした。確かに心細い二人でしたが・・・20代のうちに二人の娘をもうけ、ともかく楽しく懸命に生きてきました。ちょっとそれだけです。技術者で地方の普通の会社員、国民的スーパーアイドルとは、大分かけ離れていますけど・・・

 真理さん、ともかくいい歌ですね。コンサートの終盤に適するような歌ではないかと思います。


MW17 あの震災からもうじき五年ですね


 2月も11日を迎え、あの震災(2011年3月11日)からもうじき五年、地元の新聞社のHPやTV放送局は当時の混乱をもう一度記憶にとどめんとして、特集を出したりしています。

 ちょっとくたびりぎみの建設コンサルタントの小生は、昨日は、海岸施設の復興計画に関連して、宮城県内のK市に行ってきました。

   K市アスリートポスターDSCF6491-200

 K市役所内の有名なアスリートポスター、「スポーツこころのプロジェクト」。横綱白鵬、サッカーの澤選手、フィギアスケートの浅田真央さん、卓球の愛ちゃんらの写真が見えます。サイン入りです。

 天気予報では、今日、明日は大気が不安定ですが、南から温かい空気が入り、気温が上昇するそうです。あの3月11日、そして若葉がささやく季節がもうじきです。
 小生も、もうひと頑張りです・・・。

 さて、春まじかの陽射しを感じる二月、ここで天地真理さんの10枚目のオリジナルアルバム「童話作家」から、ヒロ師匠の芸術的作品、「二月の風景画」をどうぞ。

   二月の風景画ヒロ氏

   天地真理 春まじか 「二月の風景画」 Mari Amachi nigatu-no-fuukeiga

 「ひとりじゃないの」を作詩した小谷 夏氏の作品。

 「ふり向いては いけない」、 「ふり向いては いけない」

   ・・・別れを余儀なくされた人への応援歌

   横浜代官坂の花やさん1343830974

    カンジの絵画 神奈川風景スケッチから

 「石だたみを ゆっくり」、 「石だたみを ゆっくり」

   ・・・真理さ~ん、どこかな?南房総や三浦半島、あるは横浜あたりかな〜

 「今日だけ春みたい いっぱいの陽ざし浴びて・・・」

  ・・・真理さんは明るく爽やかな歌い方がよく似合うから♡♡!!・・・


MR56 作曲・編曲家・川口 真さんとLP「小さな人生」


 さて、天地真理さんのLP「小さな人生」は全12曲で、筒美京平作品は8曲、他4曲は川口真(かわぐち まこと)さんの作曲です。LP「小さな人生」のトップバッター、「一枚の写真」は、冒頭の高らかなイントロが、なかなか慣れない感じですが、幼馴染の男の子を想う女性の淡い心情を、美しい旋律で表現しています。真理さんの静かできれいなファルセット、見事です。

 このように筒美京平作品を考えながらも、LP「小さな人生」の各曲を聴いていると、川口真作品も気になるところです。

  LP小さな人生-川口真作品

  エヴァ氏 天地真理 ☆ 京都でひとり

  御存じ、「京都でひとり」は、1975年4月1日発売のシングル「愛のアルバム」のカップリングです。山上路夫さんの作詩、文学的で大人の雰囲気十分の名曲ですね。

   Mari in London

     ロンドンにて (佐藤秀和氏 FaceBook”ギャラリー・真理んSnow”から)

 川口真さんは、Wikipediaによると、1937年(昭和12年)11月5日、兵庫県神戸市生まれ、岡山県育ちとのこと。東京芸術大学音楽学部・作曲科を中退しましたが、芸大在学中からピアニスト、CM音楽の作曲、レコード音楽の編曲などの活動を始めました。
 1963年、ベンチャーズが作曲した「二人の銀座」(歌:和泉雅子・山内賢)のアレンジを担当。また、「北国の青い空」などベンチャーズ作曲作品のアレンジを担当されました。

 1969年に「人形の家」(弘田三枝子)で作曲家としてデビューすると、翌1970年「手紙」(由紀さおり)をヒットさせ、「真夏のあらし」(西郷輝彦)で第12回日本レコード大賞作曲賞を受賞しました。他に、布施明の「積み木の部屋」、金井克子による「他人の関係」、ウルトラマンシリーズのテーマソングなどを作曲し、当時話題となりました。
 現在は日本作曲家協会顧問、日本作編曲家協会理事を務めていらっしゃいます。

  弘田三枝子 「人形の家」 第11回レコード大賞歌唱賞 1969

  由紀さおり 「 手 紙 」 第12回レコード大賞歌唱賞 1970

 上の二曲は、小生が小学校高学年~中学1年生のころで、子供だとテレビを見る時間が長かったのか、歌番組が多かったのか、良く覚えています。 天地真理さんの全盛期、中三~高校生だった私でしたが、真理さんを慕う私より若い世代(太田忠さん、ヒロ師匠、広島のピアニスト・エリーナさんら)が少なくないのは、このような事情があるのかも知れません。

・LP小さな人生第4曲 『海辺に誘われて・・・・』 作詩:山口洋子,作曲・編曲 川口真

 「あなたのまえでは 泣かなかったわ/そのぶん涙と思い出を/スーツケースにつめこんで/わたしはひとり 旅に出る」
・・・恋にやぶれ傷心した若き女性の一人旅です。行き先は、京都かパリか・・・、越前海岸か、はたまた伊豆半島の温泉地の瀟洒な海岸でしょうか?真理さんのファルセットは、何と言ったらいいか、「透き通る」美しさですね。

 「ああいまごろは あの海辺/恋に疲れた耳もとに/ふたりで過ごした 夏の日の/やさしい波の音がする」
・・・「ああ・・」の高く美しく感情を込めたファルセット。 真理さんは歌がいまいちと言った一般大衆が、良くわかりません。その後、二番、三番と歌い、なつかしい海辺を想い、「後悔しません」、「恋を忘れ あたらしく 旅立ちます」と言い切ります。

・同第9曲 「ひとりぼっちのデート」 同じく、作詩:山口洋子,作曲・編曲 川口真

   天地真理 ☆ ひとりぼっちのデート

 こちらは、やけに可愛いはずかしがりやの御嬢さんの歌です。街に出て、ひとりでお茶を飲んでいても、あなたを想い愛しているので、あなたとデートしているのと同じなの、という歌ですね。可愛い白雪姫にピッタリです。

 「あゝくもりガラス 小指でイニシャルかいて/ひとりぼっちのさびしさ うずめているのよ/ほんと 今 あなた 愛してるの」

 最後の文字を置いていく作詩は、山口洋子さんの代表作「よこはま・たそがれ/五木ひろし」(1971)を思い出します。山口洋子さんの作詞家としての大活躍は、天地真理さんの全盛期と重なっていました。
 山口洋子さんは、他に真理さんの13枚目のシングル(LP小さな人生にも納める)で、安井かずみさんと共作で作詩し、筒美京平作曲の「A面 さよならこんにちは/B面 明日また」のおしゃれな歌詞を上梓しています。
 山口洋子さんは、銀座のクラブ経営で成功した方、とかく楽しく華やかに歌うことが大好きな声楽家・天地真理さんから、若い女性の大人の可愛らしさを引き出そうとしているように見えます。


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hatogairu kouen

Author:hatogairu kouen
明るき癒しの歌声、天性のファルセットを紹介し、悩める日本人を応援します。

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