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MW46 東日本大震災から9年半 地域復興と津波防潮堤


 2020年、お盆の帰省シーズンがまた来ました。政府のGOTOトラブル以後、大都市を中心に新型コロナの感染が再燃していて、ついに実家のある岩手県でも感染者が8名確認され(14日現在)、感染者確認ゼロ県が無くなりました。水も空気も海山の食材もおいしい岩手ですが、日本一の田舎扱いされながらも悲喜こもごものニュースとして報道されました。岩手県民には県内第一号になってはいけないという強いプレッシャーがあったそうですから。こういう私も、今日あたり三陸海岸の鉄の町へ、90歳を超えた母の住む実家に行こうとしています。

 さて、2011年3月11日発生の東日本大震災、大津波災害から9年が過ぎ、復興交付金拠出の目安10年を目前に、大規模な防潮堤や高規格道路、避難道路の完成が各地で続いています。
 昨年のラグビーワールドカップの釜石市鵜住居復興スタジアムの試合という明るい話題がありましたが、おおざっぱに復興道路1兆円、防潮堤1兆円、復興住宅や町のかさ上げ造成1兆円、原発事故災害復旧に1兆円という巨額の税金が投入された三陸沿岸、仙台湾から福島浜通り沿岸の復興について、微力ではありますがいろいろと考えてみたいと思います。 納税者一律に課税され、年間数万円に及ぶ復興税。国民の一人一人が支援者であり監査役であることを忘れてはいけないと思うからです。



津波防潮堤と地域の復興について中東放送局アルジャジーラリポート
【注意】津波の映像が流れます(25分)
 
NHK、東日本大震災、「#そういえばあの日、何をしていましたか?」
震災後9年半、9月6日、9月11日のNHKテレビ放送の案内。
出演、のんちゃん、サンドウィッチマンほか 

 次の記事は2020年8月1日の宮城県の地方紙代表格の河北新報の記事「復興予算の執行状況」からです。

復興予算執行2019
復興予算執行2019年度

 『主要事業別の執行率は、9224億円を計上した「原子力災害からの復興・再生」が51.7%(4768億円)で最も低かった。中間貯蔵施設関連が50.2%、帰還困難区域の復興拠点整備が53.4%にとどまり、どちらも用地交渉や除染作業の遅れが響いた。
 1兆1878億円を配分した「住宅再建・復興まちづくり」は58.7%(6968億円)。台風19号の影響で道路の復旧作業などに日数を要した。1027億円の「産業・なりわいの再生」は63.1%(648億円)、711億円の「被災者支援」は75.9%(540億円)だった。』

復興関連予算H23-H30

令和元年復興予算

 復興庁の復興状況白書 2019年8月版

 被災地域地方自治体のご意見(復興庁)2020年7月



Utada Hikaru「Beautiful World」 Directed by Tsurumaki Kazuya
(映像はエバンゲリオンから)
大都会と地方、常時は対峙するが、大地震時は連動する感じ。
昭和の大歌手・藤圭子のDNAは不屈だ!!



発想の転換!道路を“避難場所”に 津波から命守る
(2019/03/11「ANN報道特別番組」放送)



震災から8年目の気仙沼市 (March.2019)



三陸道のシンボル・気仙沼湾横断橋の接続工事が完了(June.2020)

  上記解説文『宮城県気仙沼市では、三陸沿岸道路で建設中の気仙沼湾横断橋で、橋を一本に繋ぐ最後の作業が完了し、現地では記念の式典が行われました。気仙沼湾を横断する全長1.3キロのこの橋は、東日本大震災の被災地の復興を目的に整備が進む、三陸沿岸道路のシンボルに位置づけられています。橋の上では関係者が集まり、橋を一本に繋げる最後の工程として、地元の小学生たちが工事用の穴を塞ぐためにボルトを締める作業を行いました。
気仙沼市の菅原市長「この橋は物流の面や防災の面で大きな役割を果たしていくと思う。特に産業面でこの橋を有効活用できればと思っている」。気仙沼湾横断橋では今後、電線の設置や塗装などが行われ、今年12月に完成する予定です。』 


岩手県普代村を津波から救った堤防と水門 .

 上記解説文『2011年3月11日の巨大津波から岩手県普代村を守った大田名部防潮堤(高さ15.5m)と普代水門(高さ15.5m)の様子です。
建設する前は「巨大過ぎる」との反対意見も多かったようですが村長の「3度目の津波の悲劇は起こさせない」との強い決意で住民を動かし建設されました。
 明治三陸津波、昭和三陸津波では普代村は甚大過ぎる被害を受けましたが2011年3月11日の巨大津波では多少の越水はあったものの津波による被害は最小限に抑えられました。大津波が想定される全ての場所にこのような堤防や水門を造る事は難しい事ですが今後の津波防災を考える上で普代村の例は参考になると思います。』


津波の被害を伝える高田松原津波復興祈念公園 岩手県陸前高田市

 産経新聞解説『東日本大震災で津波による壊滅的な被害を受けた岩手県陸前高田市。現在も整備が進む高田松原津波復興祈念公園に昨年9月、「東日本大震災津波伝承館」と「道の駅高田松原」が開館した。震災から9年を迎えようとする中、被害や教訓を伝える場とにぎわいの場が新たに加わることで、風化を防ぐとともに観光地としての魅力を伝えるための施設として期待される。』(2020.3.11)

 一番目のアルジャジーラの取材は地元民の本当の気持ちを良く引き出してくれたと思います。大槌町の赤浜漁港の組合長さんでしょうか、「我々は海の恵みで生活している。(大津波よ)来るなら来てみろの気迫で、住民の高台移転の合意を取り付け、高さ14mの防潮堤建設を拒否した。」ということのようです。一方で、早期の地域復興に迫られ高さ10mクラスの防潮堤の建設を受け入れた三陸の多くの漁港。また、海岸に近い山手に建設された高速道路を緊急の待避所とする試み。いずれも地域の大切な町と仲間・コミュニティ、世界三大漁場とも呼ばれる三陸海岸の産業を守るための判断でした。

 また、防潮堤には河川の出口に防潮水門がつくられ、人や車両が海に面するエプロンに出るための陸閘(りくこう)というゲートが作られます。9月12日の読売新聞記事では、震災の時、停電などで門の閉塞操作を行った地域の消防団の死亡・行方不明者は59人(岩手48人、宮城11人)と言われており、県庁の集中管理システムで津波発生時に閉塞操作を遠隔で行うという電子・電気システムを採用しています。この維持費が岩手県で年間5億円、宮城県で3億3千万円と報じられました。

 防潮堤や水門を構成するコンクリートと鋼材の躯体は、通常耐久性が50年とされており、100年~150年で再来する明治地震津波クラスのL1津波(東日本大震災クラスはさらに大きい想定最大規模のL2津波)に対して、100年で継続して、500億円~1000億円の維持費が、県負担で行われる可能性が大きいのです。頻繁に発生する豪雨や地震災害と違って、今や話題の南海トラフや千島沖地震津波も同様で、巨大津波は発生すると被害が大きいが頻度が低く予測が困難なことが一番の問題でしょう。リスク管理学からは、このような場合はリスクの回避(地域の高台移転がその例)とお金による保険が適用されるのが一般的な考え方なのです。

 なお、水門や陸閘には、電気・電子システムを用いないで、門扉の開閉を門扉にかかる浮力で行う自動開閉機構、フラップゲート式が考案されており、一部市町村で本格的に導入されました。小生もこの動きの中でいくつかの防潮堤の設計を行い、現在工事が進められています。電機システム、特にコンピュータとセンサーは20年で古い仕様となり総入れ替えが必要と言われています。また、非常電源をほとんど使わない可能性もある中で、常時維持管理する必要があります。大強度の地震時に電源系統がシステムダウンすることは今回の福島第一原発で発生しており、可能性は否めないはずなのです。

 さらに、土地のかさ上げと新たな街つくり(復興が長引き商業人口が減少し地域経済が低迷する)、復興住宅(家賃補助が切れ高額のため退去せざるを得ない被災者が急増する)、避難タワー(平地の広い海岸部での建設密度は?)、防潮堤は出来ても避難道路は完成したか?(防潮堤は建設事業、避難路は復興庁管轄か?)など各復興事業の具体と進捗、現在の課題はどうなっているでしょうか?

 もちろん、原発事故の放射能物質の取り出しと廃炉問題、原子炉のたえまない冷却によるトリチウム等を含む放射能汚染水の処理問題(海洋投棄は?漁業に対する甚大な影響はないのか?)、原発事故周辺の市町村の復旧と復興はいつに?、福島県内に放射性物質を含む廃棄物の中間貯蔵施設は建設中であるが、最終処分場はどこに、いつ確保されるのか?、など大きな福島問題、特に首都東京を筆頭とする大都市圏、工業地域の電力供給に大きな貢献をしてきた原発事業自体の問題があります。Fukushimaの名をもつ映画一本では語りつくせない重い課題が残されているのです。

(つづく)

【ラグビーによる心の復興について】


震災9年を語る 元ラグビー選手 松尾雄治さん

 松尾雄治さんは、今でも日本歴代最高のスタンドオフと呼ばれ、釜石V7時代の釜石の司令塔、同時にジャパンの司令塔として有名です。東京の運送会社の長男でリッチな成城育ち。しかし、目黒高校、明治大学、新日鉄釜石と30歳までラグビー浸けの青春を送り、釜石時代、日本を代表する選手、大スターとなりました。ただ、ラグビーは一人ではできません。このインタビューでもわかるような、田舎臭さがどこかに漂ういい味こそ人気が全国区の秘密だと思います。(どこか千昌夫や吉幾三と似ているあったかい感じ)

【Music】


涼宮ハルヒの憂鬱 God knows... Suzumiya Haruhi no Yuuutsu [ピアノ]
京都アニメーション代表作の主題曲 昨年、痛ましい放火事件がありました(泣)
主人公は、ある文化部を創設し団長と自称する女子高校生スズミヤ・ハルヒ。
彼女は何がそんなに憂うつなのでしょう?この世界が憂うつなのでしょうか?


【追記】明るくなつかしい音楽による心の復興

 震災から九年目の夏が来ていますが、新型コロナ流行で不思議な不自由な夏です。最後に、1970年代の歌、好きな歌手の歌をリンクしましょう。めげずに元気を出しましょう。気分転換が大切です。こころの復興には、明るい音楽とスポーツが貢献します。


夏が来た! キャンディーズ (穂口雄右さん作詞・作曲・編曲)

夏が来た! キャンディーズ メモリーズ


四月の雨/TBS「となりの真理ちゃん」から ゲストは小柳ルミ子
出だしは天地真理さんから。ルミ子さん、高音がはりがあります。
真理さんのメゾソプラノはいいですねぇ~。味があります。


花まつり/TBS「となりの真理ちゃん」エンディングより
毎回、出演者みんなで歌う子供番組のエンディング。
天地真理さんのファルセットが質を高めています。


 Fin

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プロフィール

hatogairu kouen

Author:hatogairu kouen
大津波の甚大な被害は住民にも地域にも大きなPTSD(心的外傷後ストレス障害)。「夏を忘れた海」と生きる人々の心の復興を願う三陸海岸K市育ち。杜の都在。

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