BL 15.2 二つのライブ(その2)天地真理オン・ステージ1974


 プレミアムボックス DISC7、アルバム・コレクション(5)による天地真理オン・ステージの楽曲解説は次のとおり。

■天地真理オン・ステージ(1974.12.10)天地真理はじめてのライブ盤!フォーク編/ヒット・ポップス編

 ショー、リサイタル.コンサートと数々の舞台をこなしてきた天地真理にとって、初のライブアルバムが本作である。デビュー以来テレビを中心に活動してきた天地真理だが、その魅力はテレビよりもステージで花開くものであった。
 このライブ盤は当時2枚組で発売されたもので、74年9月に東京・九段会館ホールで行われたコンサートが収められている。ステージは2部構成で、それぞれに違った面を披露する内容となった。

 まずは、本人が大好きなフォーク調の曲で構成した第1部。人気が下降気味になってからの天地真理はフォーク志向が日増しに強くなっていったようで、雑誌の対談ではフォークシンガーたちとの交流が盛んな南沙織に「うらやましい」と本音をこぼしたほどである。そういう意味からも、この第1部のステージこそ、本人自身がやりたかった音楽と言えるだろう。それを象徴するように収録されたヒット曲は、フォーク路線のデビュー曲と当時の最新曲「想い出のセレナーデ」のみである。
 オープニングは「水色の恋」。おそらく飽きるほど歌ってきた曲だろうが、ギターをバックに一つ一つの言葉を大切にしながら、そっと語りかけるように歌っている。
(筆者注:水色の恋の歌唱の中でも、このライブのものは初々しさと上手さを兼ね備えた最高の歌唱と評価するファンもいる)

     オンステージ歌唱02

     SHin11Musicさん Mari Amachi - Love in Blue

 アルバム曲である加藤和彦作品の「青春」や、よしだたくろうの「ある雨の日の情景」、「結婚しようよ」などに交えて、オリジナルの「夏を忘れた海」はギター一本のアコースティックバージョンで披露。そこには何の違和感も見られず、まるでフォーク歌手のコンサートのようだ。それもそのはず、指揮こそ竜崎孝路だが、演奏はアレンジも担当した石川鷹彦をはじめ、水谷公生、吉川忠英らフォークシンガーのバックでもおなじみのミュージシャンが勢ぞろいしているのである。
 曲間にはポエムの朗読やMCをはさみながら洋楽フォークも取り上げているが、トム・ジョーンズで大ヒットした「想い出のグリーン・グラス」が出色。これは天地が大ファンだったというジョーン・バエズも歌っているほか、日本では尾崎紀世彦、森山良子のバージョンも知られるスタンダードである。「わが祖国」はウディ・ガスリーが書いた、第二のアメリカ国歌と称される作品で、60年代のアメリカンフォーク全盛時にはPPMの歌が大ヒットした。また、反戦フォークに数えられる「愛する人に歌わせないで」は森山良子がオリジナルだが、雪村いづみの歌唱も有名である。ラストには、真理ちゃんシリーズの構成作家でもあった鈴木悦夫が作詩した「また逢うためにさようなら」がチョイスされた。

 第2部は、打って変わってポップス特集。森田公一とそのグループをバックに、ルベッツの「シュガー・ベイビー・ラブ」、ナンシー・シナトラの「シュガー・タウンは恋の町」、メリー・ホプキンの「悲しき天使」、ミッシェル・ポルナレフの「愛の休日」、シェリー・フェプレーの「ジョニー・エンジェル」、カーペンターズの「トップ・オブ・ザ・ワールド」、スキータ・デイビスの「ジ・エンド・オブ・ザ・ワールド」といった洋楽ヒットを歌う。天地真理には、やはり「愛の休日」のフレンチポップスがお似合いである。自身のヒット曲も3曲収められており、ファンの真理ちゃんコールを受け、アルバムバージョンの「ひとりじゃないの」や、「恋する夏の日」「若葉のささやき」を熱唱。ラストはライブアルバムの発売に合わせたのだろう、「ママにサンタがキッスした」「ホワイト・クリスマス」「赤鼻のトナカイ」「聖しこの夜」とクリスマスソング4曲で締めくくられている。オりコン最高位は28位。
 
 このライブ盤でも分かるように、ステージでの天地真理はテレビでは見せない一面をよくのぞかせていた。特にこれ以降はきらびやかな衣装でロックナンバーや激しいダンスに挑戦したり、時には地声での熱唱も披露したりしている。そのシーンがレコード化されていないのは残念な限りである。

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