BL 15.3 二つのライブ(その3)「私は天地真理」1976


プレミアムボックス DISC9,アルバム・コレクション(7)の解説文

■私は天地真理(1976.6.1)あふれる笑顔!さわやか、そしてハートフルに・・・天地真理コンサート・・・

  国民的アイドルにふさわしいスケールの大きな芸名通リ、歌謡界の頂点に立ち、数々の記録を樹立した天地真理。2作目のライブ盤となった本作(オリコン最高44位)は、そんな一時代を築いた実績への誇りと自覚、そして今後への意気込みが感じられるタイトルが付けられた。
 天地真理全盛期のショーは、黄色い声援が飛び交い歌どころではない光景もよく見られたが、この頃のコンサートは落ち着いた構成で、じっくり聴かせるものとなっていた。
 特にこのライブ盤では、オリジナルのほかフォーク、ニューミュージックの中でも叙情的な作品がチョイスされ、天地真理の歌のうまさも一段と際立っている。編曲は初期のヒット曲も手がけた竜崎孝路が担当、ピアノやギターでの弾き語りを中心に、フォーク歌手のコンサートのような雰囲気でまとめられた。収録は昭和51年(1976年)4月17日、会場は東京・芝郵便貯金ホール。当日は太田裕美がゲスト出演した。

私は天地真理image

画像; 天地真理ファンクラブ公式HPより

 オープニングはギターで始まる「水色の恋」。続いて、さだまさしがグレープ時代に書いた「童話作家」を客席に話しかけるように歌う。この曲は後にスタジオ録音され、次作のアルバムタイトルにもなった。MCでも聴かれるように天地真理はグレープの大ファンで、76年春に行われた彼らの解散コンサートにも出かけ、さだまさしの楽屋を訪ねたそうだ。
 本作には同じくグレープの「哀しきマリオネット」「告悔」も取り上げられているが、この3曲はすべてそのコンサートで歌われた楽曲である。いずれも天地真理にぴったりフィットしているが、特に「告悔」が出色。「とにかく今日、私はこの歌を歌いたかったんです」と話し切々と歌う姿は、本人の心境そのものといった趣である。

  hiroIGA51さん/天地真理 祈り 「告悔」

 その後もユーミン(荒井由実)がバンバンに提供した「『いちご白書』をもう一度」をはじめ、フォークナンバーが続く。「春の風が吹いていたら」は、73年のよしだたくろうがオリジナル。よしだが当時のパートナーであり、元・六文銭の四角佳子とデュエットしたもので、南沙織らもステージでは好んで歌った曲である。オリジナルの中ではお気に入りの「夏を忘れた海」がピックアップされ、ピアノの弾き語りで披露された。

夏を忘れた海弾き語り1976

「夏を忘れた海」弾き語り。ピアノも上手です。

 続く加山雄三の「お嫁においで」は、この次に発売されるシングル「愛の渚」のヒントのようだ。そして当時の最新曲「矢車草」。前半のアコースティックなアレンジとスキャットによって、天地真理のピュアな感性がひときわ引き立っている。

 アナログ盤のB面では「ひとりじゃないの」「若葉のささやき」「ふたりの日曜日」の大ヒット3連発からスタート。観客の手拍子とコールを受けながら、弾むように歌う姿からは全盛期の華やぎが漂う。その後はまた渋めの選曲が続き、まずは伊勢正三のかぐや姫時代の曲で、イルカが大ヒットさせた「なごり雪」。「ウイスキーの小瓶」は当時「山口さんちのツトム君」の作者として注目されていたみなみらんぼうの歌手デビュー曲である。終盤「いつも春の若葉のように、フレッシュでかわいい女の子でいたいと思います。これからも頑張ります!」と決意を述べて歌ったのが「オー・マリヤーナ」。ファンにとっては‘’真理ヤーナ”に思えるこの曲は、田中星児が日本に紹介した旧ユーゴスラビアの愛唱歌。田中の大ヒット曲「ビューティフル・サンデー」のカップリングとして有名で、当初はA面であった。
 ラストは、アンコールとして再度「矢車草」を。今度はギターの弾き語りでしみじみと歌い上げ、まるで会場にいるような感動を受ける(前出)。天地真理はライブでこそ本領を発揮するシンガーだったことを確認できるだろう。

(筆者注1)真理さんは、アンコールでは、白いギターで弾き語りしました。この時、真理さんの依頼でマイクを持つために青色のセーターの青年が登壇しました。おそらくレコード化を事前に知っていた真理さんは、引き気味の青年の腕をしっかりつかんで引き寄せ、音響に配慮しているように見えました。この様子は音源のみでは不明でしたが、2013.6.1、新宿でのスクリーンコンサート(SONY MUSIC秘蔵画像)で明らかとなりました。

 「アンコールでは、観客席にいた森光子さんがステージに上がり激励した。」といわれています。したがって、アンコールは二曲あり、一曲目は森光子さんが登壇した「水色の恋」で、二曲目が「矢車草」でした(注2)。また、太田裕美さんも激励に駆けつけ、第一部で真理さんは裕美さんの「木綿のハンカチーフ」を歌いました(天地真理ファンクラブ会報 Vol.11,2013.10.20より)。

(注2)2014年7月、You Tube に貴重な録音とスライドショー(Iさんによる)がアップされました。真理さん自らの言葉で、「先ほどの第一部で歌ったオー・マリアーナを皆さんで大きな声で歌いましょう〜」と、元気に、第二部を歌ったことが分かりました。Iさんによるとレコード(CD)の未収録曲は全部で8曲ほど。森光子さんが登壇した「水色の恋」は、この第二部でアンコールとして、ファンの大歓声の下、歌われたとのことです。


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